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2011.07/24[Sun]ダスシリ絵メイキングもどき


しっかり塗り込んだ絵の更新は昨日で最後になりそうなので、
この機会にメイキングもどきを作ってみました。
ひたすら過程を並べていくだけの拙いメイキングですが、お暇つぶしにどうぞ!
おまけのスカイ付きです。

続き


■前提
描画ソフトはSAI。手振れ補正7
今回は使ってませんが、加工にPixia、縮小にSmaHey、gif保存にEDGE、文字入れにAzPainterを用いることもあります。スキャナーは前にちびキャラ描いた時以外使ってないな。
ペンタブは1月に新しくしたintuos4(以前は3)。
なんでお前なんかがそんなの使ってるんだよ!っていうと、経験上こういうものはケチらない方がいい気がしたのと、最初からいいやつにしておけば「ツールが悪い」という言い訳を完封できるからです。
ちなみに、これは絵とは関係ないですが、サイトはTeraPadでタグ打ちして作ってます。
メモ帳でもいいんだけど、色分けがあると便利。


■下書き

5月頭に描いてそのまま放置していたもの。これはひどい。
こんなのでも何回か描き直した記憶があります。
別レイヤーの髪の毛はそのまま清書してしまったらしく、原型が残っていませんでした。
通常頭身の絵だと更にこの上に裸状態のラフを描いたりします。
ラフ描く時は筆ツールの平筆、濃度85%くらいが使いやすいかな。最小サイズは0%です。


■線画

ペン入れツール?そんなものもありましたね! な手描き線画。
シリウス、シリウス髪、ダスト、ダスト髪、眼鏡の5つのレイヤーに分かれています。
下書きとの間にもう一段階くらいありそうですが、あらかた消しゴムで消えました。
一発で納得のいく線が引けた試しがないので、描いては削り描いては削りで体裁を整えます。
筆ツールより消しゴムツールを使ってる時間の方が長いかも。
元々この線画をそのまま使うつもりだったので、ペン入れ嫌いな自分にしてはかなり整えた方です。
最初から塗り込みを視野に入れてる場合はラフに毛が生えたような状態で下塗りに移ったりする。
どちらにせよ強弱のしっかりした美しい線画とは縁がありません。
縁、持ちたいです。いずれ頑張ります。
*
SAIのペン入れツールも使いこなしてみたいんだけど、いつも面倒くさくて途中でやめてしまう。
模様や吹き出しなどの図形を描く時には重宝してます。今回だと眼鏡がペン入れツールです。


■下塗り

眼鏡以外の線画を統合し、範囲選択で塗り分けてからざっと影付け。
やはり筆ツールで混色パラメータを弄りつつ塗ります。だいたい平筆。
線にも色を乗せてみましたが実験の域を出ていません。
線画の生かし方が分かっていないとしか言いようが無い。
当初の予定ではこの辺りで切り上げるはずだったのですが、「こんなもんイラストとして表に出せるかあ!!」と脳内ちゃぶ台返しが起こったため、いつも通り塗り込んでいくことにします。


■本塗り

レイヤーを眼鏡以外全統合し、全体的に細かく描き込んでいきます。「妥協は敵」が標語。
こうなると先に用意した線画は全て塗り潰されるので、一生懸命整えた時間はほぼ無に帰します。
使用ツールは下塗り同様平筆。ぼかしは使わず、混色でなんとかします。
塗り込んでいく過程で気になった部分があったらその場で修正。ダストの足とか。
*
本塗りは一番好きな作業ですが、同時に一番時間が掛かる作業でもあります。
絵の規模にもよりますが、とことん仕上げようと思ったら最低3日は覚悟する。この絵だと5日かな。
途中猫が机の上に乗ってきたり、同居人が「遊びに行こうぜ!ゲームしようぜ!」と悪魔の誘いをかけてきたりしますが、鋼の精神力で無視します。一旦ノリ始めると塗りながらネタがぽんぽん浮かんでくるので、それも楽しい。おまけ楽描きも大抵こういう時に思いつきます。しかしそちらに気をとられすぎて楽描きを始めてしまったが最後、絵の完成が遅れたり、そのままお蔵入りになってしまうこともままある。
とにかく片っ端から納得のいくまで描き込むので、どれくらい筆を動かせば完成するのか、描いてる本人にも分かりにくいです。好きな音楽をかけて、挫けそうな心と戦いつつ進めていきます。
今なら血反吐が吐ける!と思う瞬間が何度かあって憔悴しますが、完成を夢見て頑張ります。
お絵かきってなんとなく登山に似てる気がする。


最終的にこうなりました。
ただ塗り込んでいくだけだと彩度の低い絵になりやすいので、陰影やオーバーレイを活用して強弱をつけます。
今回はダストの後ろなど、影になってる部分に陰影レイヤーを一枚被せています。
シリウスの耳飾りはほぼオーバーレイと発光頼りで描きました。
レイヤーはこの時点でメイン、メイン陰影、目の光、耳飾とボタン、眼鏡レンズ、眼鏡フレームの6枚。
あまり分けません。


■背景加工→完成
人物が塗り終わったので後は背景……なのですが、ぶっちゃけ背景のことなど何も考えずに描き始めたため、完成イメージが掴めなくて途方に暮れます。
まともな背景を描く気力が残っていなかったので、背景色の色相バーを無駄に弄ってみたり、手持ちのテクスチャを片っ端から被せてみたり、素材集をひっくり返して使えそうなものを探したり、とにかく色々やってみてしっくりくるイメージを探す。
実は絵を描いていて一番頭を悩ませることが多いのがこの工程です。デザイン苦手だー。
もっと背景主体の絵を描くようにした方がいいのかも。


原寸サイズ(1MB弱/jpg)

完成図。
イメージカラーはダストの髪の色から緑にしました。
オーバーレイで模様をつけた背景に少し緑がからせた紙素材を乗せ、陰影で影を描いて人物を配置。
お祝いメッセージを書くはずだった場所には苦肉の策で二人の名前を乗せました。色はダストの瞳の色から金。黒文字によるオーバーレイを三重でかけ、一枚を焦げ茶っぽくして渋味を出してみた。
人物部分はレイヤーを複製してオーバーレイを30%ほどかけてあります。
あまりやりすぎると筆跡が飛ぶので、加工はいつもこれくらい。


塗り込み系のデフォルメ絵はだいたいこんな感じで描いてることが多いです。
通常頭身絵だともっとしっかりラフ描いたりレイヤー分けたりしますが、塗り込み系なら大きな変化はないかも。せいぜい「皺が!皺が!!」と叫ぶ頻度が増えるくらいでしょうか。
ただ、描き方そのものが結構アバウトなので、気分によって細部は変わってきます。
場合によっては下書き~線画過程を丸々すっ飛ばすこともある。
最近だとレイク単体絵やリバシリ絵がそのタイプ。そういう時は最初からカラーで形を作ります。
途中でバランスがよく分からなくなって上から下書きし直すのもよくある話。


■おまけの下書きなしメイキング(所要時間一時間ちょっと)

これが、
こうなって、
こうなって、
こうなって、
こうなる。


途中ものすごいヤンデレタイムがありましたが見なかったことにしてください。
違うんだ、別にそういうのは狙ってなかったんだ! 可愛くしたかったんだ!
厚塗りだと塗ってる最中は結構怖い絵になってたりして、後で見るとぎょっとします。
……こういう塗り方は厚塗りでいい、んだよね?
ハッ、襟の模様途中で消したっきり描くの忘れてた!(7/26)


完成!

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