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2010.10/25[Mon]味方精霊のヒト殲滅について(2)

先日(と言っても一月前)のメモをきっかけに、各味方のEDでの所業(?)について細々しく考えてみた。
ほぼメインルート絡みの話ですが、Rルート・Cルートのエピソードにも若干言及。
案の定それなりに長い上にネタバレだらけです。

続き


■下位精霊

スカイレグルス遺体損壊、逆上して目の前の兵士皆殺し
ストーム怒りで兵士数人殺害、棟真っ二つ
アース我慢の限界+時間稼ぎで兵士数人殺害
アクア兵士やら貴族やら王もどきやらを殺害後、圧政
フレイム城焼却、アダーラ炎上

この中だったらやはりフレイムの掌返しが一押しでしょうか。
何かにつけてヒトに殉じたがるシリウスを説得するのは、こちらが余程の好条件(例:根回しが完璧/ダスト、「お前の人生!全部!!俺にくれッ!!」に端を発する全力懇願+放っとけない感/レイク、「私を幸福にしてくれ」に至る怒涛の恋語り+ヒト救済/エアロに恵まれない限り難しいと言わざるを得ないので、フレイムの対応はシンプルながら的を射ていたと思います。まさに「こんな場所があるからいけない」。
何より、あの一瞬の脱力感と爽快さがいいよね! やると思った! いやよくやった! っていうね!
それまでもフレイムのことは好きでしたが、あそこで一気に好感度が跳ね上がりました。
さすが火属性、納得の行動力!

あとはアクア様の所業もなかなかパンチが効いてて楽しかっ……
いや、まぁ、圧政とかアレですけれど! 滅ぼさないまでも、絶対数十人単位で死んでそうですけど!
そんなとこもまたアクア様らしいなーとか、シリウスの苦労が忍ばれるなーとか、「…雑魚っぽいぜ!」「ジジイ…ジワジワ死ぬか?」「手土産です…」等の名台詞がまた際立っていたなーとか。
なんだかんだでアクア様が豹変すると「来たー!」って気分になるので、EDは始終ワクワクしてました。
EDカオスのアースにシンパシーを感じる瞬間。

スカイとアースに関しては、これはもう「仕方がない」としか言いようが無いです。
この二人は本当切羽詰まってたからなぁ……。スカイもアースもシリウスもよく頑張ったと思う。
そういやシリウスは、EDアースでアースがヒトを殺したことにショックを受けてたけど、当のアースが消滅寸前となったらそっちの方に掛かりきりで、後は一切触れてなかったな。
少なくともEDアース時のシリウスにとってはアースの身の方が余程大事だったのか。
そもそも、シリウスのヒトに対する拘りは惰性から来ているところも少なくないと思うので、目の前で起きた出来事に対する咄嗟の反応の方が彼の本心には近いんじゃないだろうか。そんなR_EDアース脳内補完。

最後にストームですが、改めて見直すと、ストームは本当にスタンダードな立ち位置だなーと思います。
仮にこれからRecallを始める人が居たとして、ゲーム全体の雰囲気を掴むためにまず誰のEDを見たら良いか聞かれたら、自分は十中八九「ストーム」って答える!
あくまで個人的な印象ですが、好感度イベントからEDに至るまでの全てがRecallにおける王道を踏襲しているように見えるんですよね。少なくともメインルートのテーマみたいなものは大体詰め込まれている感じ。
ヒトと精霊という異種族同士の雰囲気も他の精霊より顕著に出ている気がします。その上で、上手くその溝を消化しているというか。寿命の問題にもED後2で触れてますし、安定性には事欠かない。
……ああ、だから殺傷ありでも心のオアシス枠なのかな。今気付いた!


■上位精霊-1

レナード異界滅却
バーストアダーラ蒸発
ガイア時間稼ぎがてら兵士長を乱心させる
ヴァーユアダーラ更地化

上位精霊は力が強いだけあって所業の規模もデカいなあ!
レナードもバーストもヴァーユもそれぞれ違った衝撃と面白さがありましたが、一番プレイヤーが吹っ飛んだのはヴァーユかな。レナードの「異界を滅ぼします」発言はそれまでの思わせぶりな言動から何となく予測がついていたし(空属性の精霊がヒトを作って異界を管理する、所謂創生神的な立場だったというのは予想外でしたが)、バーストはバーストで、シリウスが害されかければアダーラなんかあっさり焼き滅ぼしてしまうだろうな、というかこのまま行くとまず滅ぼすな、と思っていた。
しかしヴァーユはなぁ……! まさか自作ロボで街を更地化してしまうとはな……!!
何が意外だったかってロボですよ! 何だあの巨大ロボ、どこに隠してたの!? 棟!? 棟に格納してたの!? 実はこっそり地下室を作っていたの!? それとも伸縮自在なの!?
いや、大丈夫、分かってる! そこら辺はツッコミ無用、むしろツッコむ方が野暮だと! でも、でもですよ!? あからさまに擦り切れてるシリウスに一日後だの三日後だの言われて、それを律儀に待ってしまうなんて、その上助けたと思ったら巨大ロボだなんて、極めつけに半眼状態のシリウスに対して「全て破壊しつくしてやりましたッ!!」と誇らしげに応じるだなんて、ヴァーユ……!! なんて愛しい……!!
あとやはり、好感度イベントだけでは今一シリウスとの距離が近づいてるのかどうか分からなかったシリウス側からはずかずか歩み寄っていたがヴァーユが、最後の最後でしっかり決めてくれたのが大きいです。
精霊界に行ってからの真面目なやり取りも勿論ですが、例の更地化シーンでの「俺の命と引き換えに、アダーラ全土をか。」「そうだッ!!」が何とも言えず良かったな。

レナードは異界滅却よりその前の正座→説教の印象の方がどちらかと言えば強いかなぁ。
むしろ、あの一連のコミカルな情景が「異界を滅ぼします」の一言から無音に切り替わる瞬間が一番好きかもしれない。他にぱっと思いつくのはR_EDウォルフのラストですが、それ以外にも様々なシーンで音の切り替えによる演出の巧みさを感じる。効果音のタイミングもしっくりきます。

バーストは何気に徹頭徹尾シリアスなんですよね。
ストームと同じくスタンダードで解りやすい(単純、簡単といった意味ではない)EDです。
プレイ感想にも書いたのですが、EDバーストに関して何か一つ語るなら「最後の賭け」以外にはないなー。
単に憤って滅ぼしてしまうんだとばかり思っていたので、予想外に深みのある展開で驚きました。
あれは上位精霊の中でもトップクラスの攻撃力を持つバーストならではの流れだったのかもしれない。
バーストはシリウスが召喚した中でも特にヒトに好意的(寛容)な精霊だと思うのですが、好意的だからといって無条件で肩入れするわけじゃない、という線引きがしっかりしていて良かったです。
この辺はレグルス側の精霊たちにも通じる部分がある気がする。というか、バースト自体レグルスに召喚されても不思議じゃない感じ。一定以上の強さを持った精霊(特に上位)としての共通項なのかな。

最後は意外と平和的なガイアさん。
ガイアに関してはそもそもがレグルスの召喚精霊という違いがあるので、他とは同列に語れないかもしれないな。レグルス死亡時点で一旦契約切れして還ってしまいますし。
ただ、仮にガイアが初めからシリウスに召喚されていたとしても、アダーラの壊滅はなかっただろうなあ。なんたって美しい女性達がいますからね! 何があったってガイアは彼女達を傷つけないよね!
その他のヒト(男)に関しても、EDの流れを見る限り、積極的に傷つけようとはしない気がする。
本編中のシリウスに対する言動も、他精霊よりは厳しいけど、その実心配性で優しいですよね。
常識的な年長者というイメージ。

しかしなんだ、Rルートの隠しキャライベントで語られた「お前の精霊はお前を救うことを選んだ」云々の話に当時はふむふむ成程!と思ったものですが、蓋を開けてみればシリウスの精霊一同この有様なので、
んー…… まぁ、あれだ、ヒトが生き残るのは難しいね!


■無属性トリオ

ウォルフ言わずもがな
ダスト街に召喚獣を放つ
リゲル兵士殺害、Rルートボス化

何だかだんだん各味方の所業に関するコメントというか単なるED感想になってきているきらいもありますが、次、無属性トリオいきます!
しかしこの三人を並べてまず思うことはウォルフ様の規格外っぷり……。
リゲルは一見とんでもないことしているように見えますが(ボス化のあたり)、これ、リゲルが召還士だからこうなっただけで、実は他の精霊とそう変わらない選択なんじゃないかと思うのです。シリウスを己の傍に留め置いて、邪魔なヒトを殲滅するという、その要素は共通している。一瞬で滅ぼすだけの力がなかったために生まれた猶予によってボス化しただけで、飛び抜けてひどいことをしているわけじゃない。
でもウォルフ様は、王族とは言え単なるヒトの身で、自分とシリウス以外の全てのヒトを根絶やしにしてしまったんですよね……。それもえっらい短期間で……。
邪魔者排除の徹底っぷりも大したものです。正直、こういった所業にかけてウォルフ様の右に出る者はいないなぁ。背景を考えると痛ましいものも勿論あるのだけど、それ以上に裏ボス的な目で見てしまう。
Rルートではまた少々違った印象になりますが、メインルートのウォルフ様はまさにジェノサイダーでした。

ダストはとにかく鮮やかだった! とても良い策士です!
ねぐらから保存食の確保までしっかりこなし、追っ手への対応も完璧。レグルスの死に対するコメントもよかったです。あれで大分シリウスの心痛が和らいだはず。
何より頭いいのは、「街に召喚獣を放っておきました」とシリウスに事後報告するところだよね!
目の前でやられてたら全力で止めていたと思うんですが、そうでなければ もうやっちゃった → じゃあ仕方ないな…… 的な対応になりがちなシリウスの隙をうまく突いている。
あと、ダストは異界に生きる者なので、ここで無理にアダーラに帰るとダストを巻き込んでしまうかも、という懸念もあったのかな。その上であんだけ根回しされてたらそりゃあ付いていくよ!
リゲルもこんだけ下準備してれば……と思ったけど、リゲルはそもそもシリウスに嫌われているので、一緒に暮らすとかありえなかっただろうな。仮にそうなっても目を離した隙に無言で城に帰っちゃいそうだもんな。やはり鎖で繋いでじわじわ慣らしていくのがリゲル的には一番なのかもしれないな……。

そういえばリゲルの所業で一個気になることがあるんですが、リゲルが初めてヒトを殺した時ってもしかしてEDリゲル? それともアダーラに逃れてくるまでに何人か殺してるんだろうか。
例の精霊が居たらまず彼が手を下していると思うんだけど、アルドラからの脱出時にはリゲル一人だったはずだから、そうでもしないと己の身を守れなかった気もする。
でもなあ、メインルート中のリゲルからはヒトを殺した感じがあまりしないんですよね。
死ね死ね言ってても他人事というか、自ら手を下してやろうっていう雰囲気じゃなかった。
シリウスと同じく自分(の才能)を認めて欲しがっていたし、少なくともEDを迎えるまでは、いずれ死ぬまで一人で逃げ暮らすつもりで、ヒトに手を出す気はなかったんじゃないだろうか。それが、EDでシリウスを始末しに来た兵士達を殺したのをきっかけに、実力行使にシフトしたのかなーと……。
あそこでシリウスが居なかったらまた違っていたのかな。リゲルも一人は寂しかったようだし、シリウスという拠り所があってこその凶行だったのか、どうなのか。
まあ、真実がどうあってもリゲルのことは好きだ!


■平和組

シリウスと共にアダーラ復興に尽力
レイクヒト相手に暴力なんて振るったことない

別名、贔屓組。衝突イベントでも一緒なので、なんとなく脳内でセットになっています。
この二人のルートはどちらも平和的だけど、別世界の人間とは言えヒトに近い守と精霊のレイク、ヒトの真っ只中に飛び込む守EDとヒトから離れて暮らすレイクED、といった風にそれぞれ違う味わいがあって面白い。

平和組なので、EDの所業に関しては特に語ることがないのですが、無理矢理「もしも」を考えるとすれば、

守:アダーラ帰還時の異変なし、シリウスが処刑前提にとっ捕まる
レイク:レグルス撃破後の会話なし、シリウスが単身でアダーラに帰還したのち殺されかける

この辺りが展開として最悪だと思います。
多分こうなったら守はアダーラから離反してシリウス救出に動くだろうし、レイクはヒトを手に掛けると思う。
守は一応「シリウスと皆を天秤にかけたらシリウスをとる」といった旨のことをED後イベントで言っているので そこまで鬱にはならないかもしれないけど、レイクは……レイクはマジ最悪だ……!
シリウスを助けるためとはいえ、好きだったヒトを手に掛けてしまったレイクは泣くだろうし、当のシリウスもレイクにそんなことをさせてしまった自分が許せなくて泣くと思う。二人の結びつきは強くなるだろうけど、その方向が……。病んではないけど依存し合う、ある意味Rアースを彷彿とさせるような展開に……
い、いやだ!! 二次妄想としてはアリだけど、実際この二人がそんなことになったら自分は全力で泣く!!
レイクとシリウスはお互い何の憂いもなく穏やかに暮らすのが似合ってるし、守さんとシリウスにしても、出来ればあのままヒトと袂を分かつことなく暮らしていって欲しいと思います。
実際のEDにおいて、最悪の展開を避けるべくシリウスに直接訴えたレイクの優しさも、いざという時には他の何を捨ててもシリウスを取ると言い切った守さんの男前さも、どちらも同じく大好きです!

改めて考えると、EDでシリウスを説得する際、レイクはどれだけの勇気を振り絞ったのだろう。
基本受身なレイクにとって、あれは相当覚悟が要ったシーンだったと思うんですよね。
そんなレイクの訴えを、不可抗力から流されるでもなくしっかり受け止めて、黙考に黙考を重ねた上で零した言葉が「俺は、お前のために何が出来る?」だったシリウスがとても好き。
シリウスに救われたレイクがシリウスを救い、救われたシリウスがレイクに報いる、好感度イベントからEDに至るまでの一連の過程がたまらなく良かったです。相互扶助ってこういうことかなと思った。
毒のある展開も嫌いじゃないけど、こういった平和かつ健全な関係は他の何物にも替え難いです。


■ついでに敵精霊

ソイルその場で帰還
フェーンその場で帰還
リバーアダーラ水没
エアロ異界維持、アダーラ監視
???[レグルス殺害]

敵精霊は味方精霊とは条件がかなり違うので、語るにしても色々アレなんですが、
これも「もしも」で味方精霊だった場合を考えると、

ソイル:状況次第では兵士殺害
フェーン:兵士殺害、状況次第ではアダーラ壊滅
リバー:アダーラ水没
エアロ:異界維持、アダーラ監視
???:自ら進んで凶行はしないが降りかかる火の粉は払う

こんな感じ……なのかなぁ。一部自信ないです。特にソイルと???辺り。
フェーンはヒトを殺すことには全く抵抗がないようだったので、アダーラ壊滅も充分有り得ると思う。
リバーさんは……リバーさんはもう、アダーラ水没以外の選択肢が最初っから無いよ! むしろシリウス周りの事情に詳しくなるぶん、より確信犯的に実行しそうだよ! 後悔すらしない気がするよ!
エアロに関しては、敵だろうが味方だろうが本人の在り方には大して影響しないと思うので、ヒトに関しても本編と同じような流れで同じような結論に行き着くんじゃないかな。それ以外も余り変化なさそう。

あとは自信ない人達ですが、まずソイル。
ヒトは好きみたいなんだけど、異界に留まるためだったら殺しも辞さない一面もあったりするので、やはり順当に考えて兵士殺害後精霊界帰還(拉致)あたりだろうか。
殺害しなくて済むならそうするだろうから、最も近いのはガイアかな。
次に???ですが、???もソイル同様、怒りに駆られての凶行はしないだろうけど、止むを得ない場合の兵士殺害は辞さないと思います。そういうところは[空の精霊]らしく結構シビアな印象がある。

余談ですが、敵精霊が味方だった場合に一番シナリオが変わるのはソイルだと思います。
本編中のソイルイベントには敵同士であることの醍醐味が詰まりまくりなので、これが味方だと全く違う話になっちゃうぜ!
他の四人はなんとか妄想できるんですが、ソイルについては精々アースとシャレにならない衝突起こすことくらいしか思いつきません。一家に主婦は二人も要らない、的な……。付き合いはアースの方が長いけど、スキルはソイルの方が高いって時点でドロ沼だ。シリウスがうまく立ち回らないとひどいことになりそうです。
まあシリウスはどっちか選べって言われたら十中八九アースを選ぶだろうけど(恋愛とは別に)、それはそれで火種になりそうな気がする。

つまり敵精霊は敵のままでいた方が平和ってことですね!


ふう、何とか書き終わったぞ!
さくさく書き上げて(1)と続ける予定だったのに、ここまで長くなるとはとんだ誤算でした。
しかも捏造だらけで読み返すと若干居たたまれないよ! でも載せるよ!

敵精霊が味方精霊だったら、のくだりは妄想してて楽しかったです。
しかしやはりアダーラへの被害は拡大しそうである。
なんだかんだでヒトにとってはEDエアロが一番マシな結末かも知れないですね。次点は隠しのあの人。
味方精霊に限って言えばEDレイクかと思うけど、あれは二人にとっては文句なしに幸せでも、その後の内乱がなぁ……。一応EDダストと違って内乱の有無は明言されていないので、そういう意味では希望があるかも。
ED守に関しては、果たして内乱とウォルフ様の凶行だったらどちらがよりマシなのか、それが問題だ!

Recall語り