アラビアンズ・ロストPS2版 プレイ記録・2
- 2007/11/28 00:00
- QuinRose, アラビアンズ・ロスト
タイロン=ベイルの回想モードを100%にすべく、引き続き奮闘中。
遭遇したイベントは、タイロンに関する・関しない、既出・新規を問わず全て記録していますので、プレイ中の方にはネタバレになる可能性が高いです。
EDは追加含めて全て見られましたが、回想モードは97%。
どうやらルート外でのイベントらしいので、回収は次にまわすかな。
※PC版全EDクリア済みの為、未プレイの方はご注意下さい。
~タイロン達成ED~
アイリーンと王妃様って本当似てるよね。
明らかに母親似というわけではないですが、それでも達成EDでの容赦のなさ(王様談)は確かにそっくりに見える。
一方で王様の気質も受け継いでるし、何より人を愛そうとしている女神の生まれ変わりなので、王妃様よりは将来的に優しい女性になるだろうけど(笑)
ともあれ、これで『普通』の生活を……おくれるわけがなかったアイリーン。
どのキャラでもそうだけど、せっかく達成したのに王座に縛り付けなんだよなぁ(笑)
やはり、真に自由になる為にはスキルにモノを言わせての国外出奔か、もしくは有力者と手に手を取っての駆け落ちをするしかないのか。
デスクワークにおいてのタイロンの役に立たずっぷりは、万能ロベルトを見てる側からするとちょっと可哀相なものがあります。そういえば、フルークハーフェン大陸の言語は共通語の他にそれぞれの固有言語がかなり細分化されたまま残ってるんだっけ。
トータムがヨシュアより権力が劣る(っぽい)のは、デスクワークが苦手だからなのかな。ヨシュアはその辺余念がなさそうだものね。ライルが正体を明かしたら、アイリーンも勇んでライルに手伝って貰うんだろうけどなー。でもあの人タダで手伝ってくれるだろうか。
「……いてくれるだけでいい」
「お嬢…」
「傍にいてくれるだけでいいの。……充電させて」
暗号解読の役に立たないとしょぼくれるタイロンに甘え掛かるプリンセス。
普通に砂が吐けるのはどうしたことだ。
まるでカチンと来ないので、ツッコミを入れる隙がありません。さすがタイロン。
これがもしライル先生だったらツッコミの嵐で文章量が大変なことになってるに違いない。
アイリーンに強請られて思いつく限りの甘い言葉を並べ立てるタイロンは確かに笑えますが、それ以前に微笑ましさが勝ってしまう。乱入してきたアルメダの声が明らかに笑いを堪えてる声だったのがすごい印象的でした。声優さんてすっげー。
「あー、はいはい…。まだ、そういうシーンまではいってなかったですよね。俺が入ってこなけりゃどうなってたか知りませんけど」
アルメダ、憧れのタイロンに対して度胸ありすぎ。上司(プリンセス)の恋人になったことで接触回数が増えたのと反比例して特別視が失せちゃったんでしょうか。「ああ、俺の天使」の言い方が超芝居がかってて吹きました。
「……お嬢、こいつ、いなくなってもいいよな? 口封じしてえ。いや、もう、するしかねえだろ…。他に選択肢がない…」
「私も、しておくべきだと思う…。明日からの平穏のために…」
ひたすら笑いこけるアルメダを氷点下の殺意でもって迎え撃つ二人。
アルメダは本当に最後まで笑ってたな……。合掌。
タイロンの自室に移動。
そういえば、タイロンのテーマ曲と彼の部屋の背景はこれまで見たことがなかったんでした。それでもちゃんと用意されてたのか。スチュアートの場合は最後まで出てこなかったけど、やっぱり用意はされてたのかな。ちょっと見てみたい。
CGからして甘えモードたっぷりな二人はやっぱり微笑ましいの部類だ。
毒がないから素直に見られる。ハトアリでも思ったけど、やっぱこういうキャラは大事です。
「けじめをつけたいんだ。女王の愛人ってポジションはごめんだしな」
タイロン=ベイルがカーティス=ナイルに喧嘩売った――!!
嬉々として愛人志願してましたよあの赤毛の平凡そうな男! ライターさん絶対暗に含めてるだろ!
(私は、『普通』じゃない状態だ。未来の旦那様しか見えていない。)
ここの部分はハトアリの例の兎さんEDに通じるところがあるかも(笑)
何にせよ幸せそうなので、シモン的にもいいんじゃないかな。後味も良し。
ここで一旦11日目のデータをロード。
タイロンの好感度を抑えつつ、PC版含む未見イベントをこなしていくことに。
まずは一人で南斡旋所を訪れ、仕事中のタイロンと出くわす。斡旋所が自宅っていうのはEDでも語られてたけど、それまでは思いっきり失念してました。てことはスチュアートの自宅も斡旋所か?
続いて王宮に戻り、客室でマイセン&ミハエルのイベントに遭遇。
「え~…、髪が跳ねてようが跳ねてまいが、マイセンはマイセンでしょ。かっこいい、かっこいい…。マイセンは、人間共の中で一番かっこいいよ」
「人間の中で、ほとんど俺しか認識できてない奴に言われてもな…」
この二人、実は破滅的に仲が悪いって設定なんだよな。ミハエルもマイセンも相手を一目見た瞬間嫌いになったって言うし。悪魔のミハエルがマイナス感情をプラス感情と誤認したって言うのはわかりますが、マイセンの方が心中ちょっと怖いかも。簡単に絆されたってことは、もともとそこまでミハエルのこと気にしてないってことだろうし……便利だとは思ってるみたいだけど、やっぱマイセンにとって特別なのはアリシアだけか。
正面からのヘアスタイリングCGがお気に入りです。アラロスの原画家さんの絵はデッサンがしっかりしてるのですぐ分かる。サブで書いてる人の絵も線が綺麗で好きですが、なじみ深いのは原画家さんの描いたCGだな。
続けて夕方にユウと出会うイベントが発生。
「コンニチワ。私は、ユウゼドリアマナトナデナラドナ=フィオレントナグリアだヨ」
ド長いにも関わらずきちんと韻を踏んでるとこがすげえ。
それをさらりと言えちゃうOPのボーカルさんはもっとすげえ。
ユウが登場するとお金稼ぎが格段に楽になるので、次からはきちんと出していった方がいいかも知れません。あんまりやりすぎるとカジノでスらないといけなくなっちゃうけどね。
そういえば、PS2版ではユウのEDが追加されてるみたいですね。どんな感じになるんだろう。珍品扱いされるギャグオチしか思いつかないんだが(笑)
13日は外出せず、マイミハイベントをこなす。
ミハエルの紅茶はPC版予約特典の座談会でカーティスにも好評だったな。というか、あのメンツの中で一人悠々とお茶をしていた彼に改めて底知れぬものを感じました。
「…っっ! かわいそうなマイセン! マイセンを酷いめにあわすなんて、君は悪魔よりも非情な女だな!」
悪魔に言われたくねえー!!
「やー、ミハが俺以外を相手にするなんて、すごいことなんだぜ?」
「マイセン! 誤解だよ!」
ミハエルがアイリーンと(渋々とは言え)会話してるのはアイリーンが女神シモンの生まれ変わりだからでしょうか。ユウとは殆ど意思疎通出来てなかったものな。「殺したい」ばっかり言ってたし。
「マイセン以外と契約なんて結ぶ気ないから!!! こんな愚かで未熟で無力な人間風情と!」
あれ? そういえば、大陸シリーズの次回作になるらしいクリムゾン・エンパイアの主人公ってミハエルと契約結んでるんじゃなかったっけ? てことは、時間枠的にはアラロスの後になるのか。何があったんだろう。気になる。
更に夕方、目的のお留守番イベントが発生。
ここは以前書きたいこと書き尽くしたのでつっこみどころがないや(笑)
でもミハエルのCGはかっこいいです。笑顔が怖い。笑顔が怖い。
しかし、ギルカタールのプリンセスでさえ頑なに悪魔の存在を信じないのに、クリムゾンの主人公(メイドさんだっけ?)はどういう経緯で契約までこぎ着けたんだろう。うーん、すごい気になる……。
タイロンの好感度に気を付けつつ、洞窟に入り浸る。
酒場にも一人で通うことにしました。暫くするとチェイカのイベントが発生。
カーティスについてチェイカが語るのはこのイベントくらいだっけ。
「あれだけの実力ですよ? お手本としては最高です。カーティス様のお仕事に立ち合わせていただけるだけでも、大変な光栄ですわ」
「カーティス様は、そんなに残酷じゃありませんよ」
これらの建前を全部取っ払った本音が「ご主人様、この男、危険人物なんです。特に頭が危ないので、離れてください!」という達成EDでの啖呵に集約されているわけか(笑)
洞窟でブラックエルフにやられて戦闘不能に。図らずも気絶イベントを拝むことになりました。
「お嬢、体が弱いんじゃないのか?」
いやいやいやいや。
「俺は倒れないのに、あんたが倒れるってことは異常だ。俺は健康体だが、お嬢は体が弱いから…」
タイロンらしい思考回路ですが、プリンセスにしてみればとんでもない話だ。
姉の恋人についてのイベントといい、タイロンは微妙に強さの基準を見誤ってる感があるような。血気盛んな若者連中に囲まれて日々過ごしてるからかなー。身内を買ってるといえばそうなんだろうけど(笑)
何としてでもアイリーンの役に立とうとするタイロンの情の深さが垣間見れるイベントです。
南斡旋所のイベントその2が発生。
正直PC版では北の斡旋所が主な利用地点だったのですが、南も南でまたいいんだよな。主に店員のお姉さんが。北の店員さんもなかなかいい性格してますけど(笑)
上の階にも寄っていけと誘うタイロンに、選択肢が発生。
まずはセーブして断りましたが、こっちの展開もなかなか好きだ。「家の中のものを盗んでいってもいいの?」と笑うアイリーンはさすが。
寄らせてもらうと、EDで初出だと思っていたタイロンの部屋にお邪魔することが出来ました。そっか、ここで見られたのか……ということは、北の斡旋所辺りでスチュアートの自室も見ることが出来そうかな?
タイロンの部屋は家具の配置など、結構視点が低い感じですね。一番好きな自室はなにげにカーティスの家なんだけど、あれよりも低いような。床の模様の所為もあるでしょうが、どことなく日本っぽい雰囲気もあります。そういえば、大陸の職業の一つに東方から伝わっている「侍」という職業があったな。案外日本っぽい島国があるのかも知れない。
鍛錬所を訪れたがライルは不在。
遠慮はしないことにして酒場に向かうと、昼間の酒場背景が見られました。もしかしてこれを見たのは初めてかも。夜の背景でしか見たことなかったので新鮮でした。わりと上品かつ華やかな酒場だったんだなー。夕方のバージョンもあるなら見てみたい。
酒場内部の背景も綺麗です。降り注ぐ陽の光が幻想的だ!
実際に訪れてみたいくらいだけど、まず辿り着く前に野垂れ死ぬだろうな(汗)
「あなたのような身分の方でも、こんな大衆的な場所で食事をとるんですね」
「俺は、堅苦しい場所は嫌いなんだ。……あんたみたいな奴とかもな」
ライルとタイロンの間柄は予想以上に北風びゅうびゅうでした。普通に認め合ってそうだと思ったのは甘い予想だったのか! スチュアートとは明らかに馬があわなそうですが、タイロンもだったかー。
「あんたに比べりゃ…、スチュアートのほうがなんぼかマシだぜ。奴は見た目より誠実だ」
タイロンって、ライルの裏の職業知っていたっけ?
知らないにしても、何か胡散臭いものは感じてるんだろうな。
スチュアートとアイリーンのことで火花を散らす二人。笑みを消した彼らの表情は恐ろしいほど冷め切ってました。特にタイロン。身内以外には優しくないっていうのは本当だな。
「……私にとって誠実に思えないのは、あなたも同じことです。北も南も、跡取り息子というのは愚かでいけない。身分に甘んじている証拠だ」
裏の大臣の片鱗が……!!(ガタガタ)
「離れたはずでしょう? あなたも、あなたのお友達も。今になって寄って来るとは都合がよすぎやしませんか」
うーん、アイリーンの立場からすると正論に近いだけに、ここはライルに軍配が上がりそうだ。
互いが合わないことを再確認した後、無言でワインを飲み、食事も残さない彼らに畏敬の念。
イベントが終わった後、ライルを追い掛けると街中でのイベントに移行。
夕方じゃない街中もあまり見たことないなー。これもひょっとすると初見でしょうか。
PC版の回想モードに相当穴があるのは分かってたけど、予想以上だ(笑)
これじゃどれが新規イベントなのかもわからんぞ。流れているBGMも心なしか聞き覚えない気がする。
「私の元へ来てくださって、嬉しいですよ。……候補者の中には、くだらない男もいますから」
アイリーンにはあくまでも甘く、幼馴染連中には厳しいライル。
こうして見るとライルもなかなかときめきます。PC版では鬼門だと思ってましたが、一つ一つ見直していけばEDでも素直に好きになれるかも知れない。元々ED以外のイベントは好みでしたしね。
EDのSっぷりに負けただけで、もともとキャラとして嫌いなわけじゃないんだよなぁ。
「細かいことまでは知りませんけど、スチュアート=シンクはあなたの初恋の人でしょう? 何かいざこざがあって、疎遠になったらしいですが…」
「わ~~~~~?! わ~~~~、わ~~~~、わ~~~~!!! 言わないで言わないで! 過去の汚点だから!」
図星を突かれたプリンセスの慌てっぷりに萌える(笑)
「……。本当なら、誰もよくはないんですが…。……私よりはましですから」
ライルEDを知ってると、この言葉は深いな。追加EDもあるみたいなので楽しみです。
このイベントの流れを考えると、もしかするとタイロンを追い掛けるバージョンもあるのかも。直前のセーブデータを上書きしてしまったので、ちょっと前のデータからやり直してイベントだけ確認することにしました。
というわけで寝ようとしたらシモンの夢イベントが発生。
あ、アリシア~!! アリシアにも声がついたら良かったのになぁ。
昼にタイロンと出掛けようとすると同じイベントが発生しました。
酒場に行ってから二人が別れるまでの流れは同じですが、後半はやっぱり違った。
「やべえ、やべえ。むしゃくしゃしていたから、どっかのチンピラかと思ってのしちまうとこだったぜ…」
ライルと比べるとなんという粗忽!(笑) 本人も言っている通り、実際抜刀したとしても大事には至らないんでしょうが。うーん、でも何しろタイロンだからなあ……
アイリーンが盗み聞きしていたのはライルと違ってバレていないようです。ここら辺はライルの年の功か。地位も本当はライルの方が上なんですよね、確か。(……あれ、どうだっけ?)
「かわいそうなお嬢…!!! あの家庭教師が着任したのは、まだお嬢が幼い頃…。ろくに知識もなかったはずなのに…。つまり、何か?! あいつは、穢れない純真なお嬢が抵抗しないのをいいことに…」
「タイロン…」
「お嬢を…俺のお嬢を…」
どんどんエスカレートしていくタイロンの脳内妄想についていけないアイリーン。
彼女の冷静かつ何処かずれたツッコミと、容赦のない連撃殴打が笑いを誘う。
タイロンは駆け落ちEDを見ても分かる通り、一度脳内設定が突っ走るとなかなか目が醒めない質らしいです。そこを利用するスチュアートは良くも悪くも幼馴染。
「あんな奴がお嬢の傍にいると思うと……。……あんな奴でも、俺らよりはましだろうな」
ライルサイドとの対比がうまい。
でも、ライルの方は微妙に幼馴染二人は話から外してる感じがします(笑)
タイロンを連れて酒場に行くと、マイセンとタイロンのイベントに遭遇。
これは……PS2版の追加イベントか! やった!
PC版の未見イベント(多すぎた)を立て続けに見てきたからいまいち感動薄いですが(笑)
PC版では確か、タイロンもスチュアートもマイミハコンビとは一切絡みがなかったんですよね。そこら辺の要望に応えた感じなのかな? アイリーンをして「意味の分からない組み合わせ」と言わせるだけはある。
片思いの切なさを分かち合う二人が印象的。マイセンは人当たりもいいし、ライルと違ってアイリーンにも絡んでないので、タイロンが毛嫌いする理由はないみたいですね。
ここで大酒飲みの代表格としてカーティスとミハエルの名が上がるあたり、明らかに既知者向けな感じ。各ルートの酒場イベント見てないと、この二人が類を見ない酒豪だってことアイリーンは知らないもんな、確か。
しかしタイロンはルート次第でくっつけるからともかく、実の妹に恋したマイセンは辛いよな。おまけに妹は高い確率で既に誰か(場合によってはドラゴンだの暗殺者だのと穏やかじゃない)とくっついてるときてる。
彼が報われる時……は来ないだろうけど、救われる時は来るのでしょうか。このままミハエルに全部持ってかれるんじゃさすがに可哀相すぎる。
それはそれとして、大酒をかっくらう二人に「もてないのも当然ね」と言い捨てるアイリーンが辛辣すぎ(笑)
憂さ晴らしは必要だよ、うん。
一人で斡旋所に出掛けると、斡旋所のイベントが発生。
どうやら前回とは打って変わった展開のようです。タイロンに縋って慈悲を乞う北の人間(?)と、それを払いのけるタイロン。どうやらスチュアートから逃げてきたようです。
「あんた、家族に咎が及ぶようなことやらかしたのか? 身内を危険にさらすたあ…救えねえな」
身内を大事にするタイロンならではの蔑み文句ですね。
「命がかかってんのに冗談言うとは余裕だ。なかなか、豪胆だよな。自力で解決できんじゃねえの」
南の若旦那こええええええ!! 男は自業自得かもしれませんが、家族が可哀相だ……しかしどんだけのことやったんだろう。少なくとも、明らかに北の不利益になるようなことをやらかしたんだろうけど。
ここ一連のやり取りを見てると、例の悪者イベントより遙かにタイロンの素顔が知れます。心臓には悪かったけど見れて良かった。しかし手に汗握ったな……。ライターさんのシナリオ力が顕著に現れてますね。
「若も見習ってくださいよ」
「あの神経質を、か? やめてくれよ」
「そうね。スチュアートは細かすぎるわ。あんなの、二人もいたらたまらない」
「だろ? 北も南もあんなんじゃ、国民だってやってらんねえよ」
ここでナチュラルに会話に混ざり込んでるアイリーンは、『普通』だなんだと言ってもやっぱりギルカタールの王女だと思う。
「え? だって、裏切り者を始末するって『普通』のことじゃない」
まずいところを見られたと動揺するタイロンに対して、全く気を悪くした素振りもないプリンセス。裏切り者に死は当然だとまで言い切ったよ! 彼女の『普通』の基準も曖昧だなあ!
それに狼狽えつつ、ま、いいかで済ませるタイロンは、ギルカタール外では『普通』じゃないってことは分かってるんでしょうね。スチュアートならきっと「『普通』に決まってるだろう!」とか言って胸を張るんだろうな……
昔の男の暗殺騒動といい、タイロンって生粋のギルカタール人にしては『普通』について詳しいですよね。
仮にも跡取りなので外交に関わる面もあるでしょうし、アイリーンの為に色々耳に入れてたりして。
タイロンの自室に移動。
「だが、俺、そこまでいい奴でもないんだぜ? いい奴扱いされんのは心外だ」
トータムと同じようなこと言ってるよ! やっぱり親子か。
お嬢はお嬢のまま、ってことはアイリーンは昔からああだったって事なんでしょうね。
あんなに可愛いのにそんな……! 恐ろしいこ……!!
「そうじゃなくて、人目につく場所でやっちゃ駄目でしょ? さすがに公共の場だともみ消すのが面倒くさいんだから…。掃除も大変だし…。血糊って落ちにくいの、知っているでしょ?」
きっと少女の時分から、アイリーンはこうして幼馴染たちを嗜めてきたのでしょう。
そこらへんは実に普通なんだけどな…… 言ってる内容を除けば。
「お嬢は…、『普通』になりたいんだよな? 何度も聞いてて今更なんだが…、確認したい」
思いっきり戸惑ってるタイロンが笑える。
酒場で一人酒していると、マイセンとミハエルに遭遇しました。
マイセンの声の酔っ払い具合が好きだー。彼らの酒場イベントは笑いが絶えません。
断った場合にミハエルが機嫌良さそうなのは、マイセンを独り占めできたからかな(笑)
「多分…きっと…絶対…。僕はマイセンに嫌われてる…ぶつぶつ……。僕は簡単に作りだせる金とか、愚かな人間の女以下なんだ…」
相席した場合、マイセンが頼ってくれないことに愚痴を零すミハエルを見ることが出来ますが、実際どうなんだろう。絆されたとは言うけど、今も嫌いなのかなあ。一目見て嫌い合うって相当だろうし。
タイロンの好感度95の状態で同行ストップ。
後は宝物庫に忍び込んで、ひたすらお金を稼ぐことにします。
せっかくだからここで一旦失敗EDも見ておくか。
最終日までだらだらすると、目標額未達成EDに到達。
タイロンの好感度が100を越えていると前夜にタイロンが駆けつけてきますが、この場合はそのまま朝になります。
アイリーンに負ける姿をさんざん見てきたので、目論見通りになって喜ぶ王と王妃が新鮮に映る(笑)
結局結婚する相手はライル先生なわけですし、こき下ろされるのを別にすればそう悪い結末でもないですよね。そもそも、1000万はかなり無茶な条件らしいし。
この後結婚相手がライルだと知ったアイリーンのリアクションが気になります(笑)
ライルEDとはまたひと味違った展開になりそうだ。
ついでなので、冒険者EDも見ておくことに。
2日間鍛錬場に入り浸り、25日の夜までにぎりぎりレベル5まで上がりました。
レベル5の時に褒めてくれるライルのCGが追加されていてびっくり。他の候補者は同行を頼むときに追加されていましたが、ライルの場合はここに来るわけですね。これは嬉しさもひとしおだ。
最終日の夜、目標金額を達成出来なかったことに落ち込むアイリーン。
ただし、レベルが5まで上がっている場合は座して朝を迎えたりしません。
「…強くなったけど、お金が足りない。助けてくれる人もいない。…なら、自分で逃げちゃえばいいのよね」
この時のアイリーンの「にやっ」という感じの笑みが大好きだ!
思い立ったら即実行で軽やかに逃亡するアイリーンは本当いい性格をしてます。王様が「惜しい」と嘆くのも分かる気がする(笑)
冒険者EDのCGはかなりお気に入りなものの一つです。タイロン駆け落ちEDのアイリーンも可愛いけど、やっぱ剣を手にしてドラゴンと渡り合ってるアイリーンの生き生きした笑顔が好きだー。このEDに追加があるっていうなら全て見ないわけにはいくまいな!
危険と隣り合わせの生活なので明確に『普通』とは断言できないかも知れませんが、満足だと言ってるくらいなのでアイリーンにとっては幸せな結末みたいです。このまま世界に名を馳せる大冒険家になったりしたらいいな!
さて、いよいよ最後にタイロン追加ED。
24日の夜の時点で800万弱なので、手持ちのアイテムと宝物庫の宝石を売り払えばどうにかなりそうだな。どうにもならなかったらカジノに頼ろう(笑)
24日の夜に酒場に向かい、ユウに話しかけるとお別れムードになります。
ユウは次回作にも出てくるのかなあ。大陸シリーズであれば一族の誰かしらは出てきそうですが、その場合はやっぱ名前もド長いんだろうか(笑) エクソシストについての詳しい話も知りたいですね。過去の話になるらしい戦場のプリンセス?で現役エクソシストな彼らが見られたら面白そうだなー。
~タイロン追加ED~
宝物庫で手に入れた宝石と若干のアイテムを売り払い、目標金額を達成。
たった二日の差であっさりと両親を負かすことが出来ました。アイリーンはやっぱ勝ち誇る姿が似合う(笑)
まずはそのまま商人EDに移行。商人EDの服装も女商人らしくて可愛いなー。
余談ですが、このEDは魔法使いのアリシア薬師EDを思い出します。学者にもちょっと近いかな? 一人で稼いでいけるって言うのは何にしてもいいものだ。
と、ここで追加イベントが発生。
「お嬢は、いつだって普通だろ」
タイロ――ン!! 護衛か!? もしかして護衛してるのか!?
「お嬢は、普通になりたいなんて意識しなくても充分に普通だろ」
南斡旋所のイベントを見てると頭上に?マークが乱舞しますが(笑)、まっとうに稼いでるんだからそれでいいんじゃないかという気もします。シャークの商売敵にもならずに済みそうですし。
「そうね、私はプリンセスだものね。商人になっても、変わらないわよね」
何がなんでも自分を護ろうとするタイロンですが、何故そうするのかを未だに何も言ってないらしい。この言い方でいくと、アイリーンはある程度気付いてるんだろうなー。自分以外には見せられたものじゃないという独白は、ともすれば愛の告白に聞こえなくもない。
「なっさけない男」
毒を吐きつつもタイロンを頼りにしているアイリーン。
追加EDということで相当間を置いてから書き足されたもののはずですが、違和感は全くありませんでした。
タイロンの理想に答えたいというアイリーンの思いは達成EDに通じるものがあるし、二人の煮え切らない様子は駆け落ちEDを思い出す。これ以上ない程ではないけど、でもかなり好かれている状態というのにも納得がいきます。後日談を妄想したくなるなぁ。
「あんたが…仕えたことを恥じる必要のない、一角の女になってやるわ」
アイリーン、かっこいい!
スタッフロール終了後、CGモードと回想モードを確認。
達成度はそれぞれ93%、97%でした。
これは後一つのタイロンイベント(ルート外)を見れば埋まるかな。
しかし、回想モードがあるのは本当に助かる! こうしてプレイ記録を書く上でも見直しに役立つし、全てのイベントが記録されているぶん時間のない時でも楽しめる。ハートの国のアリスもサブイベントが網羅されていればなぁ。セーブデータを分けておくにしても、実際殆ど見返さないんですよね。タイトルも付けられないし……。ハトアリはそこが残念でした。何度目かになるけど、クローバーでは全収録されているといいな。
タイロンはPC版をプレイした時、主要キャラクターの中では一番最後に攻略したキャラでした。カーティスやロベルトなどと比べるとアクが薄いような印象も受けたのですが、こうしてイの一番に攻略してみると、プリンセスとの交流とか駆け引きとか、スチュアートに対する認識とか、なかなか深く描かれていると思います。
ハートの国のアリスのゴーランドさんもそうだったけど、こういうキャラだからってシナリオそのものが薄いわけじゃないのがいいなー。スチュアートの件にしても、スチュアートルートを勘定に入れなければ十分纏まってると思います。つくづくスチュアートより先にやるんだった……!
いや、しかしPS2版で先にやって良かったです。PC版をやった時から抵抗なく好きだと言えるキャラではあったのですが、今では駆け落ちEDの煮え切らなささえ愛おしい。追加EDの影響もあるかもしれないな。ちょうどあのEDが駆け落ちEDと達成EDの間を取り持ってる感じですよね。だから駆け落ちEDのタイロンも、いずれは追加ED→達成EDのような心境の変化を辿ってくれるんじゃないかなーと希望が持てた。
なにより、どこまでもアイリーンを買うタイロンと、タイロンの期待に応えようとするアイリーンの組み合わせがすごく健全で大好きだ! 倒錯したものもいいけど、こうした健全さが見てて一番安らぐ。
達成EDと追加EDそれぞれで語られていた(特に追加EDは煮え切らなさと同時に上げられていて興味深かった)タイロンの本質に癒されました。それを見抜いて努力するアイリーンも素敵。二人とも幸せになれ!
遭遇したイベントは、タイロンに関する・関しない、既出・新規を問わず全て記録していますので、プレイ中の方にはネタバレになる可能性が高いです。
EDは追加含めて全て見られましたが、回想モードは97%。
どうやらルート外でのイベントらしいので、回収は次にまわすかな。
※PC版全EDクリア済みの為、未プレイの方はご注意下さい。
~タイロン達成ED~
アイリーンと王妃様って本当似てるよね。
明らかに母親似というわけではないですが、それでも達成EDでの容赦のなさ(王様談)は確かにそっくりに見える。
一方で王様の気質も受け継いでるし、何より人を愛そうとしている女神の生まれ変わりなので、王妃様よりは将来的に優しい女性になるだろうけど(笑)
ともあれ、これで『普通』の生活を……おくれるわけがなかったアイリーン。
どのキャラでもそうだけど、せっかく達成したのに王座に縛り付けなんだよなぁ(笑)
やはり、真に自由になる為にはスキルにモノを言わせての国外出奔か、もしくは有力者と手に手を取っての駆け落ちをするしかないのか。
デスクワークにおいてのタイロンの役に立たずっぷりは、万能ロベルトを見てる側からするとちょっと可哀相なものがあります。そういえば、フルークハーフェン大陸の言語は共通語の他にそれぞれの固有言語がかなり細分化されたまま残ってるんだっけ。
トータムがヨシュアより権力が劣る(っぽい)のは、デスクワークが苦手だからなのかな。ヨシュアはその辺余念がなさそうだものね。ライルが正体を明かしたら、アイリーンも勇んでライルに手伝って貰うんだろうけどなー。でもあの人タダで手伝ってくれるだろうか。
「……いてくれるだけでいい」
「お嬢…」
「傍にいてくれるだけでいいの。……充電させて」
暗号解読の役に立たないとしょぼくれるタイロンに甘え掛かるプリンセス。
普通に砂が吐けるのはどうしたことだ。
まるでカチンと来ないので、ツッコミを入れる隙がありません。さすがタイロン。
これがもしライル先生だったらツッコミの嵐で文章量が大変なことになってるに違いない。
アイリーンに強請られて思いつく限りの甘い言葉を並べ立てるタイロンは確かに笑えますが、それ以前に微笑ましさが勝ってしまう。乱入してきたアルメダの声が明らかに笑いを堪えてる声だったのがすごい印象的でした。声優さんてすっげー。
「あー、はいはい…。まだ、そういうシーンまではいってなかったですよね。俺が入ってこなけりゃどうなってたか知りませんけど」
アルメダ、憧れのタイロンに対して度胸ありすぎ。上司(プリンセス)の恋人になったことで接触回数が増えたのと反比例して特別視が失せちゃったんでしょうか。「ああ、俺の天使」の言い方が超芝居がかってて吹きました。
「……お嬢、こいつ、いなくなってもいいよな? 口封じしてえ。いや、もう、するしかねえだろ…。他に選択肢がない…」
「私も、しておくべきだと思う…。明日からの平穏のために…」
ひたすら笑いこけるアルメダを氷点下の殺意でもって迎え撃つ二人。
アルメダは本当に最後まで笑ってたな……。合掌。
タイロンの自室に移動。
そういえば、タイロンのテーマ曲と彼の部屋の背景はこれまで見たことがなかったんでした。それでもちゃんと用意されてたのか。スチュアートの場合は最後まで出てこなかったけど、やっぱり用意はされてたのかな。ちょっと見てみたい。
CGからして甘えモードたっぷりな二人はやっぱり微笑ましいの部類だ。
毒がないから素直に見られる。ハトアリでも思ったけど、やっぱこういうキャラは大事です。
「けじめをつけたいんだ。女王の愛人ってポジションはごめんだしな」
タイロン=ベイルがカーティス=ナイルに喧嘩売った――!!
嬉々として愛人志願してましたよあの赤毛の平凡そうな男! ライターさん絶対暗に含めてるだろ!
(私は、『普通』じゃない状態だ。未来の旦那様しか見えていない。)
ここの部分はハトアリの例の兎さんEDに通じるところがあるかも(笑)
何にせよ幸せそうなので、シモン的にもいいんじゃないかな。後味も良し。
ここで一旦11日目のデータをロード。
タイロンの好感度を抑えつつ、PC版含む未見イベントをこなしていくことに。
まずは一人で南斡旋所を訪れ、仕事中のタイロンと出くわす。斡旋所が自宅っていうのはEDでも語られてたけど、それまでは思いっきり失念してました。てことはスチュアートの自宅も斡旋所か?
続いて王宮に戻り、客室でマイセン&ミハエルのイベントに遭遇。
「え~…、髪が跳ねてようが跳ねてまいが、マイセンはマイセンでしょ。かっこいい、かっこいい…。マイセンは、人間共の中で一番かっこいいよ」
「人間の中で、ほとんど俺しか認識できてない奴に言われてもな…」
この二人、実は破滅的に仲が悪いって設定なんだよな。ミハエルもマイセンも相手を一目見た瞬間嫌いになったって言うし。悪魔のミハエルがマイナス感情をプラス感情と誤認したって言うのはわかりますが、マイセンの方が心中ちょっと怖いかも。簡単に絆されたってことは、もともとそこまでミハエルのこと気にしてないってことだろうし……便利だとは思ってるみたいだけど、やっぱマイセンにとって特別なのはアリシアだけか。
正面からのヘアスタイリングCGがお気に入りです。アラロスの原画家さんの絵はデッサンがしっかりしてるのですぐ分かる。サブで書いてる人の絵も線が綺麗で好きですが、なじみ深いのは原画家さんの描いたCGだな。
続けて夕方にユウと出会うイベントが発生。
「コンニチワ。私は、ユウゼドリアマナトナデナラドナ=フィオレントナグリアだヨ」
ド長いにも関わらずきちんと韻を踏んでるとこがすげえ。
それをさらりと言えちゃうOPのボーカルさんはもっとすげえ。
ユウが登場するとお金稼ぎが格段に楽になるので、次からはきちんと出していった方がいいかも知れません。あんまりやりすぎるとカジノでスらないといけなくなっちゃうけどね。
そういえば、PS2版ではユウのEDが追加されてるみたいですね。どんな感じになるんだろう。珍品扱いされるギャグオチしか思いつかないんだが(笑)
13日は外出せず、マイミハイベントをこなす。
ミハエルの紅茶はPC版予約特典の座談会でカーティスにも好評だったな。というか、あのメンツの中で一人悠々とお茶をしていた彼に改めて底知れぬものを感じました。
「…っっ! かわいそうなマイセン! マイセンを酷いめにあわすなんて、君は悪魔よりも非情な女だな!」
悪魔に言われたくねえー!!
「やー、ミハが俺以外を相手にするなんて、すごいことなんだぜ?」
「マイセン! 誤解だよ!」
ミハエルがアイリーンと(渋々とは言え)会話してるのはアイリーンが女神シモンの生まれ変わりだからでしょうか。ユウとは殆ど意思疎通出来てなかったものな。「殺したい」ばっかり言ってたし。
「マイセン以外と契約なんて結ぶ気ないから!!! こんな愚かで未熟で無力な人間風情と!」
あれ? そういえば、大陸シリーズの次回作になるらしいクリムゾン・エンパイアの主人公ってミハエルと契約結んでるんじゃなかったっけ? てことは、時間枠的にはアラロスの後になるのか。何があったんだろう。気になる。
更に夕方、目的のお留守番イベントが発生。
ここは以前書きたいこと書き尽くしたのでつっこみどころがないや(笑)
でもミハエルのCGはかっこいいです。笑顔が怖い。笑顔が怖い。
しかし、ギルカタールのプリンセスでさえ頑なに悪魔の存在を信じないのに、クリムゾンの主人公(メイドさんだっけ?)はどういう経緯で契約までこぎ着けたんだろう。うーん、すごい気になる……。
タイロンの好感度に気を付けつつ、洞窟に入り浸る。
酒場にも一人で通うことにしました。暫くするとチェイカのイベントが発生。
カーティスについてチェイカが語るのはこのイベントくらいだっけ。
「あれだけの実力ですよ? お手本としては最高です。カーティス様のお仕事に立ち合わせていただけるだけでも、大変な光栄ですわ」
「カーティス様は、そんなに残酷じゃありませんよ」
これらの建前を全部取っ払った本音が「ご主人様、この男、危険人物なんです。特に頭が危ないので、離れてください!」という達成EDでの啖呵に集約されているわけか(笑)
洞窟でブラックエルフにやられて戦闘不能に。図らずも気絶イベントを拝むことになりました。
「お嬢、体が弱いんじゃないのか?」
いやいやいやいや。
「俺は倒れないのに、あんたが倒れるってことは異常だ。俺は健康体だが、お嬢は体が弱いから…」
タイロンらしい思考回路ですが、プリンセスにしてみればとんでもない話だ。
姉の恋人についてのイベントといい、タイロンは微妙に強さの基準を見誤ってる感があるような。血気盛んな若者連中に囲まれて日々過ごしてるからかなー。身内を買ってるといえばそうなんだろうけど(笑)
何としてでもアイリーンの役に立とうとするタイロンの情の深さが垣間見れるイベントです。
南斡旋所のイベントその2が発生。
正直PC版では北の斡旋所が主な利用地点だったのですが、南も南でまたいいんだよな。主に店員のお姉さんが。北の店員さんもなかなかいい性格してますけど(笑)
上の階にも寄っていけと誘うタイロンに、選択肢が発生。
まずはセーブして断りましたが、こっちの展開もなかなか好きだ。「家の中のものを盗んでいってもいいの?」と笑うアイリーンはさすが。
寄らせてもらうと、EDで初出だと思っていたタイロンの部屋にお邪魔することが出来ました。そっか、ここで見られたのか……ということは、北の斡旋所辺りでスチュアートの自室も見ることが出来そうかな?
タイロンの部屋は家具の配置など、結構視点が低い感じですね。一番好きな自室はなにげにカーティスの家なんだけど、あれよりも低いような。床の模様の所為もあるでしょうが、どことなく日本っぽい雰囲気もあります。そういえば、大陸の職業の一つに東方から伝わっている「侍」という職業があったな。案外日本っぽい島国があるのかも知れない。
鍛錬所を訪れたがライルは不在。
遠慮はしないことにして酒場に向かうと、昼間の酒場背景が見られました。もしかしてこれを見たのは初めてかも。夜の背景でしか見たことなかったので新鮮でした。わりと上品かつ華やかな酒場だったんだなー。夕方のバージョンもあるなら見てみたい。
酒場内部の背景も綺麗です。降り注ぐ陽の光が幻想的だ!
実際に訪れてみたいくらいだけど、まず辿り着く前に野垂れ死ぬだろうな(汗)
「あなたのような身分の方でも、こんな大衆的な場所で食事をとるんですね」
「俺は、堅苦しい場所は嫌いなんだ。……あんたみたいな奴とかもな」
ライルとタイロンの間柄は予想以上に北風びゅうびゅうでした。普通に認め合ってそうだと思ったのは甘い予想だったのか! スチュアートとは明らかに馬があわなそうですが、タイロンもだったかー。
「あんたに比べりゃ…、スチュアートのほうがなんぼかマシだぜ。奴は見た目より誠実だ」
タイロンって、ライルの裏の職業知っていたっけ?
知らないにしても、何か胡散臭いものは感じてるんだろうな。
スチュアートとアイリーンのことで火花を散らす二人。笑みを消した彼らの表情は恐ろしいほど冷め切ってました。特にタイロン。身内以外には優しくないっていうのは本当だな。
「……私にとって誠実に思えないのは、あなたも同じことです。北も南も、跡取り息子というのは愚かでいけない。身分に甘んじている証拠だ」
裏の大臣の片鱗が……!!(ガタガタ)
「離れたはずでしょう? あなたも、あなたのお友達も。今になって寄って来るとは都合がよすぎやしませんか」
うーん、アイリーンの立場からすると正論に近いだけに、ここはライルに軍配が上がりそうだ。
互いが合わないことを再確認した後、無言でワインを飲み、食事も残さない彼らに畏敬の念。
イベントが終わった後、ライルを追い掛けると街中でのイベントに移行。
夕方じゃない街中もあまり見たことないなー。これもひょっとすると初見でしょうか。
PC版の回想モードに相当穴があるのは分かってたけど、予想以上だ(笑)
これじゃどれが新規イベントなのかもわからんぞ。流れているBGMも心なしか聞き覚えない気がする。
「私の元へ来てくださって、嬉しいですよ。……候補者の中には、くだらない男もいますから」
アイリーンにはあくまでも甘く、幼馴染連中には厳しいライル。
こうして見るとライルもなかなかときめきます。PC版では鬼門だと思ってましたが、一つ一つ見直していけばEDでも素直に好きになれるかも知れない。元々ED以外のイベントは好みでしたしね。
EDのSっぷりに負けただけで、もともとキャラとして嫌いなわけじゃないんだよなぁ。
「細かいことまでは知りませんけど、スチュアート=シンクはあなたの初恋の人でしょう? 何かいざこざがあって、疎遠になったらしいですが…」
「わ~~~~~?! わ~~~~、わ~~~~、わ~~~~!!! 言わないで言わないで! 過去の汚点だから!」
図星を突かれたプリンセスの慌てっぷりに萌える(笑)
「……。本当なら、誰もよくはないんですが…。……私よりはましですから」
ライルEDを知ってると、この言葉は深いな。追加EDもあるみたいなので楽しみです。
このイベントの流れを考えると、もしかするとタイロンを追い掛けるバージョンもあるのかも。直前のセーブデータを上書きしてしまったので、ちょっと前のデータからやり直してイベントだけ確認することにしました。
というわけで寝ようとしたらシモンの夢イベントが発生。
あ、アリシア~!! アリシアにも声がついたら良かったのになぁ。
昼にタイロンと出掛けようとすると同じイベントが発生しました。
酒場に行ってから二人が別れるまでの流れは同じですが、後半はやっぱり違った。
「やべえ、やべえ。むしゃくしゃしていたから、どっかのチンピラかと思ってのしちまうとこだったぜ…」
ライルと比べるとなんという粗忽!(笑) 本人も言っている通り、実際抜刀したとしても大事には至らないんでしょうが。うーん、でも何しろタイロンだからなあ……
アイリーンが盗み聞きしていたのはライルと違ってバレていないようです。ここら辺はライルの年の功か。地位も本当はライルの方が上なんですよね、確か。(……あれ、どうだっけ?)
「かわいそうなお嬢…!!! あの家庭教師が着任したのは、まだお嬢が幼い頃…。ろくに知識もなかったはずなのに…。つまり、何か?! あいつは、穢れない純真なお嬢が抵抗しないのをいいことに…」
「タイロン…」
「お嬢を…俺のお嬢を…」
どんどんエスカレートしていくタイロンの脳内妄想についていけないアイリーン。
彼女の冷静かつ何処かずれたツッコミと、容赦のない連撃殴打が笑いを誘う。
タイロンは駆け落ちEDを見ても分かる通り、一度脳内設定が突っ走るとなかなか目が醒めない質らしいです。そこを利用するスチュアートは良くも悪くも幼馴染。
「あんな奴がお嬢の傍にいると思うと……。……あんな奴でも、俺らよりはましだろうな」
ライルサイドとの対比がうまい。
でも、ライルの方は微妙に幼馴染二人は話から外してる感じがします(笑)
タイロンを連れて酒場に行くと、マイセンとタイロンのイベントに遭遇。
これは……PS2版の追加イベントか! やった!
PC版の未見イベント(多すぎた)を立て続けに見てきたからいまいち感動薄いですが(笑)
PC版では確か、タイロンもスチュアートもマイミハコンビとは一切絡みがなかったんですよね。そこら辺の要望に応えた感じなのかな? アイリーンをして「意味の分からない組み合わせ」と言わせるだけはある。
片思いの切なさを分かち合う二人が印象的。マイセンは人当たりもいいし、ライルと違ってアイリーンにも絡んでないので、タイロンが毛嫌いする理由はないみたいですね。
ここで大酒飲みの代表格としてカーティスとミハエルの名が上がるあたり、明らかに既知者向けな感じ。各ルートの酒場イベント見てないと、この二人が類を見ない酒豪だってことアイリーンは知らないもんな、確か。
しかしタイロンはルート次第でくっつけるからともかく、実の妹に恋したマイセンは辛いよな。おまけに妹は高い確率で既に誰か(場合によってはドラゴンだの暗殺者だのと穏やかじゃない)とくっついてるときてる。
彼が報われる時……は来ないだろうけど、救われる時は来るのでしょうか。このままミハエルに全部持ってかれるんじゃさすがに可哀相すぎる。
それはそれとして、大酒をかっくらう二人に「もてないのも当然ね」と言い捨てるアイリーンが辛辣すぎ(笑)
憂さ晴らしは必要だよ、うん。
一人で斡旋所に出掛けると、斡旋所のイベントが発生。
どうやら前回とは打って変わった展開のようです。タイロンに縋って慈悲を乞う北の人間(?)と、それを払いのけるタイロン。どうやらスチュアートから逃げてきたようです。
「あんた、家族に咎が及ぶようなことやらかしたのか? 身内を危険にさらすたあ…救えねえな」
身内を大事にするタイロンならではの蔑み文句ですね。
「命がかかってんのに冗談言うとは余裕だ。なかなか、豪胆だよな。自力で解決できんじゃねえの」
南の若旦那こええええええ!! 男は自業自得かもしれませんが、家族が可哀相だ……しかしどんだけのことやったんだろう。少なくとも、明らかに北の不利益になるようなことをやらかしたんだろうけど。
ここ一連のやり取りを見てると、例の悪者イベントより遙かにタイロンの素顔が知れます。心臓には悪かったけど見れて良かった。しかし手に汗握ったな……。ライターさんのシナリオ力が顕著に現れてますね。
「若も見習ってくださいよ」
「あの神経質を、か? やめてくれよ」
「そうね。スチュアートは細かすぎるわ。あんなの、二人もいたらたまらない」
「だろ? 北も南もあんなんじゃ、国民だってやってらんねえよ」
ここでナチュラルに会話に混ざり込んでるアイリーンは、『普通』だなんだと言ってもやっぱりギルカタールの王女だと思う。
「え? だって、裏切り者を始末するって『普通』のことじゃない」
まずいところを見られたと動揺するタイロンに対して、全く気を悪くした素振りもないプリンセス。裏切り者に死は当然だとまで言い切ったよ! 彼女の『普通』の基準も曖昧だなあ!
それに狼狽えつつ、ま、いいかで済ませるタイロンは、ギルカタール外では『普通』じゃないってことは分かってるんでしょうね。スチュアートならきっと「『普通』に決まってるだろう!」とか言って胸を張るんだろうな……
昔の男の暗殺騒動といい、タイロンって生粋のギルカタール人にしては『普通』について詳しいですよね。
仮にも跡取りなので外交に関わる面もあるでしょうし、アイリーンの為に色々耳に入れてたりして。
タイロンの自室に移動。
「だが、俺、そこまでいい奴でもないんだぜ? いい奴扱いされんのは心外だ」
トータムと同じようなこと言ってるよ! やっぱり親子か。
お嬢はお嬢のまま、ってことはアイリーンは昔からああだったって事なんでしょうね。
あんなに可愛いのにそんな……! 恐ろしいこ……!!
「そうじゃなくて、人目につく場所でやっちゃ駄目でしょ? さすがに公共の場だともみ消すのが面倒くさいんだから…。掃除も大変だし…。血糊って落ちにくいの、知っているでしょ?」
きっと少女の時分から、アイリーンはこうして幼馴染たちを嗜めてきたのでしょう。
そこらへんは実に普通なんだけどな…… 言ってる内容を除けば。
「お嬢は…、『普通』になりたいんだよな? 何度も聞いてて今更なんだが…、確認したい」
思いっきり戸惑ってるタイロンが笑える。
酒場で一人酒していると、マイセンとミハエルに遭遇しました。
マイセンの声の酔っ払い具合が好きだー。彼らの酒場イベントは笑いが絶えません。
断った場合にミハエルが機嫌良さそうなのは、マイセンを独り占めできたからかな(笑)
「多分…きっと…絶対…。僕はマイセンに嫌われてる…ぶつぶつ……。僕は簡単に作りだせる金とか、愚かな人間の女以下なんだ…」
相席した場合、マイセンが頼ってくれないことに愚痴を零すミハエルを見ることが出来ますが、実際どうなんだろう。絆されたとは言うけど、今も嫌いなのかなあ。一目見て嫌い合うって相当だろうし。
タイロンの好感度95の状態で同行ストップ。
後は宝物庫に忍び込んで、ひたすらお金を稼ぐことにします。
せっかくだからここで一旦失敗EDも見ておくか。
最終日までだらだらすると、目標額未達成EDに到達。
タイロンの好感度が100を越えていると前夜にタイロンが駆けつけてきますが、この場合はそのまま朝になります。
アイリーンに負ける姿をさんざん見てきたので、目論見通りになって喜ぶ王と王妃が新鮮に映る(笑)
結局結婚する相手はライル先生なわけですし、こき下ろされるのを別にすればそう悪い結末でもないですよね。そもそも、1000万はかなり無茶な条件らしいし。
この後結婚相手がライルだと知ったアイリーンのリアクションが気になります(笑)
ライルEDとはまたひと味違った展開になりそうだ。
ついでなので、冒険者EDも見ておくことに。
2日間鍛錬場に入り浸り、25日の夜までにぎりぎりレベル5まで上がりました。
レベル5の時に褒めてくれるライルのCGが追加されていてびっくり。他の候補者は同行を頼むときに追加されていましたが、ライルの場合はここに来るわけですね。これは嬉しさもひとしおだ。
最終日の夜、目標金額を達成出来なかったことに落ち込むアイリーン。
ただし、レベルが5まで上がっている場合は座して朝を迎えたりしません。
「…強くなったけど、お金が足りない。助けてくれる人もいない。…なら、自分で逃げちゃえばいいのよね」
この時のアイリーンの「にやっ」という感じの笑みが大好きだ!
思い立ったら即実行で軽やかに逃亡するアイリーンは本当いい性格をしてます。王様が「惜しい」と嘆くのも分かる気がする(笑)
冒険者EDのCGはかなりお気に入りなものの一つです。タイロン駆け落ちEDのアイリーンも可愛いけど、やっぱ剣を手にしてドラゴンと渡り合ってるアイリーンの生き生きした笑顔が好きだー。このEDに追加があるっていうなら全て見ないわけにはいくまいな!
危険と隣り合わせの生活なので明確に『普通』とは断言できないかも知れませんが、満足だと言ってるくらいなのでアイリーンにとっては幸せな結末みたいです。このまま世界に名を馳せる大冒険家になったりしたらいいな!
さて、いよいよ最後にタイロン追加ED。
24日の夜の時点で800万弱なので、手持ちのアイテムと宝物庫の宝石を売り払えばどうにかなりそうだな。どうにもならなかったらカジノに頼ろう(笑)
24日の夜に酒場に向かい、ユウに話しかけるとお別れムードになります。
ユウは次回作にも出てくるのかなあ。大陸シリーズであれば一族の誰かしらは出てきそうですが、その場合はやっぱ名前もド長いんだろうか(笑) エクソシストについての詳しい話も知りたいですね。過去の話になるらしい戦場のプリンセス?で現役エクソシストな彼らが見られたら面白そうだなー。
~タイロン追加ED~
宝物庫で手に入れた宝石と若干のアイテムを売り払い、目標金額を達成。
たった二日の差であっさりと両親を負かすことが出来ました。アイリーンはやっぱ勝ち誇る姿が似合う(笑)
まずはそのまま商人EDに移行。商人EDの服装も女商人らしくて可愛いなー。
余談ですが、このEDは魔法使いのアリシア薬師EDを思い出します。学者にもちょっと近いかな? 一人で稼いでいけるって言うのは何にしてもいいものだ。
と、ここで追加イベントが発生。
「お嬢は、いつだって普通だろ」
タイロ――ン!! 護衛か!? もしかして護衛してるのか!?
「お嬢は、普通になりたいなんて意識しなくても充分に普通だろ」
南斡旋所のイベントを見てると頭上に?マークが乱舞しますが(笑)、まっとうに稼いでるんだからそれでいいんじゃないかという気もします。シャークの商売敵にもならずに済みそうですし。
「そうね、私はプリンセスだものね。商人になっても、変わらないわよね」
何がなんでも自分を護ろうとするタイロンですが、何故そうするのかを未だに何も言ってないらしい。この言い方でいくと、アイリーンはある程度気付いてるんだろうなー。自分以外には見せられたものじゃないという独白は、ともすれば愛の告白に聞こえなくもない。
「なっさけない男」
毒を吐きつつもタイロンを頼りにしているアイリーン。
追加EDということで相当間を置いてから書き足されたもののはずですが、違和感は全くありませんでした。
タイロンの理想に答えたいというアイリーンの思いは達成EDに通じるものがあるし、二人の煮え切らない様子は駆け落ちEDを思い出す。これ以上ない程ではないけど、でもかなり好かれている状態というのにも納得がいきます。後日談を妄想したくなるなぁ。
「あんたが…仕えたことを恥じる必要のない、一角の女になってやるわ」
アイリーン、かっこいい!
スタッフロール終了後、CGモードと回想モードを確認。
達成度はそれぞれ93%、97%でした。
これは後一つのタイロンイベント(ルート外)を見れば埋まるかな。
しかし、回想モードがあるのは本当に助かる! こうしてプレイ記録を書く上でも見直しに役立つし、全てのイベントが記録されているぶん時間のない時でも楽しめる。ハートの国のアリスもサブイベントが網羅されていればなぁ。セーブデータを分けておくにしても、実際殆ど見返さないんですよね。タイトルも付けられないし……。ハトアリはそこが残念でした。何度目かになるけど、クローバーでは全収録されているといいな。
タイロンはPC版をプレイした時、主要キャラクターの中では一番最後に攻略したキャラでした。カーティスやロベルトなどと比べるとアクが薄いような印象も受けたのですが、こうしてイの一番に攻略してみると、プリンセスとの交流とか駆け引きとか、スチュアートに対する認識とか、なかなか深く描かれていると思います。
ハートの国のアリスのゴーランドさんもそうだったけど、こういうキャラだからってシナリオそのものが薄いわけじゃないのがいいなー。スチュアートの件にしても、スチュアートルートを勘定に入れなければ十分纏まってると思います。つくづくスチュアートより先にやるんだった……!
いや、しかしPS2版で先にやって良かったです。PC版をやった時から抵抗なく好きだと言えるキャラではあったのですが、今では駆け落ちEDの煮え切らなささえ愛おしい。追加EDの影響もあるかもしれないな。ちょうどあのEDが駆け落ちEDと達成EDの間を取り持ってる感じですよね。だから駆け落ちEDのタイロンも、いずれは追加ED→達成EDのような心境の変化を辿ってくれるんじゃないかなーと希望が持てた。
なにより、どこまでもアイリーンを買うタイロンと、タイロンの期待に応えようとするアイリーンの組み合わせがすごく健全で大好きだ! 倒錯したものもいいけど、こうした健全さが見てて一番安らぐ。
達成EDと追加EDそれぞれで語られていた(特に追加EDは煮え切らなさと同時に上げられていて興味深かった)タイロンの本質に癒されました。それを見抜いて努力するアイリーンも素敵。二人とも幸せになれ!